一流になるための真のヴォイストレーニング

福島英とブレスヴォイストレーニング研究所のレッスンアンソロジー

基本とは、繰り返し同じことを繰り返し持続すること  131

基本とは、繰り返し同じことを繰り返し持続すること  131

 

 

 

基本を身につけることが、どんな分野でもとても大切なことなのですか、

基本とは何であるかということがわからない人が多いようです。

 

私が思うに、ものごとの基本とは、次のような特徴をもっています。

 

一見、とても簡単そうにみえること

何回も寸分狂わず同じことを繰り返せること

できたと思ってもできていないもの 

答えのないもの、自分のなかに答えがあるもの

奥には奥、深いところのあるもの

常にプロセス、完成がないもの

 

そのなかに全てが含まれていること

体が覚えること、潜在意識のなかに刻み込まれるもの

そこから自由自在に応用の効くこと

一つの原理、“決まる型”となってくるもの

身につけたあとは、一つのベースとして、安定して使えるもの

長く維持することができるもの

 

真価があり、世の流れに左右されない強いもの

我流でなく、普遍性(インターナショナル)を帯びるもの

全ての人が土台として踏むことができるところのもの

 

 

言い換えるなら、フォーム(型)というのが、近いかもしれません。

全てのものごとの習得、体得には、効果的な方法があります。

それは、基本を徹底的に身につけるということです。

 

 

 

 

「自分で乗り越えること」 

 

 

 

さて、ここを一般に開放して以来、オープン主義で誰でも受け入れ、必ず2年は、みて出していこうという形で行ってきました。

しかし最近、人数が多くなったのと、多忙のために運営上いろいろと考えてみて、いくつかの新しい試みをしていくことにしました。

 

現在、かなり厳しい状況で選別をして採らざるをえなくなっています。

ここは、トレーニングで実力をつけていく研究所であるため、最初の才能や実力での選抜をしていないため、どうしても人数が多くなりがちです。

よりよい人を出しながら、よい大きくすることには、いろいろな問題が生じてきます。

 

アーティストの場づくりとして、旗を上げている私にとっては、メンバーが多くなるにつれ目が届かなくなり、このヴィジョンを忘れる人がでてくることを恐れています。

「自分で力をつけていくしかない」ということです。

 

「力がついたら、いろいろなことができる」はずなのです。

これを本来のトレーニングなら当然、立ち向かわなくてはいけない苦難に対して(これがくるから、そして、それを乗り越えるから力がつくのに)小さなことに促われ、自分を見失っている人もいます。

そういう人が多くなれば、アーティストの啓発の場となりません。

 

ここの個々の問題は、あくまで個人の問題です。

皆が集まるときには、日本や世界の文化、音楽、アーティストの将来について語って欲しいものです。

 

人間の行うことは信頼があるから効果が著しくでるからです。あれこれ言いあっても仕方ありません。もっと自分を信頼し、自信をもってがんばることです。そういう人しか伸びません。

 

ヴォイストレーニングは、個人差(声の差、男女の差)などによって、やり方も全く違います。他の人が違う教え方をされているからといって、それを気にしても仕方ありません。

 

詳しいことは、音楽の友社「ここがポイント、ヴォイストレーニング」に書かれています。

私なりに今の日本のヴォイストレーニング批判もしています。

ここのヴォイストレーニングは、声楽家の推薦とボップスロック界での実績によって、今年で50周年の権威ある音楽之友社の0NBOOKSというベストセラーシリーズに入ったわけです。

 

コミュニケーションの不足は今後、会報、またひきつづき、出版していきますので、それによって補っていきたく思っております。

 

キャンセルあきのスタジオで一人でトレーニングできないといって帰る人やちょっと問題がでてくると自分でがんばりもしないで安易に質問してくる人など、一昔前では考えられませんでした。

ここはカルチャー教室ではなく、芸を極めるためのべースづくりをするところなのです。

 

がんばった人だけが伸びる世界なのですから、

くれぐれも初心を忘れず、身のまわりのもののせいにせず、

レーニングに励んでください。