一流になるための真のヴォイストレーニング

福島英とブレスヴォイストレーニング研究所のレッスンアンソロジー

スタジオ実習感想   497

スタジオ実習感想   

 

 

自分の理性を解き放ちたかった。少しだけ感覚としてはあったように思える。しかし、放りっぱなしになってしまい、冷静な部分がなかったように思える。でも、合宿で得たことを少し生かせたような感じがあり、今までよりはよくなっているようだ。

 

ことばをごまかしてしまった。完全に頭に入ってなかった。心に入ってることばは忘れないと思っていたのに所々、抜けそうになった。

 

「煮つめが足りない」先生のことば。自分に言われているように思った。ことばも音も風景もすべて身体の中につめ込み、染みわたるほどに煮つめなければ、本番をやる資格はない。

 

とにかく自分で納得するまで練習すること。そうなっていない時点でステージに立つな。聞いている人に失礼だ。感情→体→息→声が一つになるように、歌詞を伝えようと精一杯努力する。それが本番で出せるように。

 

課題曲:最初の「愛の〜」で、すっと曲に入り込んだ感じ。集中できた。合宿以来のテーマ、「解放」。サビの一歩手前で、もう無意識のうちに助走に吸い込まれてサビでばんっと解かれた感じ。手や体もしぜんに動いていた。練習では力んでもできなかったのに、本番では力を入れないのに、すっと大きな声が出た。

 

「これは伝えたかもしれない!」と思ったところを見たら、「一人よがりになりがち」とはこのことかと思った。本番で練習以上のものか出るのはいいが、練習で「热成」させたものがないと、歌に底力がつかない。

 

最後に先生がおっしゃっていたことですが、煮つめて煮つめてここまでやったんだぞというところまでやってこないと、前に出て歌ったときに緊張などのたくさんのものに押しつぶされて自分というものが少しも出せないというのが、よくわかった気がしました。

 

ことば、声、音、歌、すべてをもっと鋭く、そして優しくのバランスは、しっかり身体の中に一致させなければいけない。まだ、その場しのぎ的な感覚が残っている。課題にした部分も出せなかった。その場に立ったら無にしなければいけないが、そうなるためにはことば、歌が自分の細胞の中に染み込んでいなければ、まったく意味をなさなくなってしまう。

 

感情をこめることをしようとすると、自己満足になっている。表現したいしたいという気持ちが力みすぎてからぶりしているかナァ。自分の中にたいしたものがないから歌えないのかといって、たいしたものがなくてもそんなように歌ってみせることもできるだろうし…。

 

おもしろくもなんともないと思った。伝わってくるものがない。そういや、歌っているときに意識していることっていえば、「自分の声がどう出てるか」をチェックすることだったような気がする。そのわりには、別に印象に残る声でもない。一体、どこで勝負するのか。

「表現」ということについても、考え直す必要がある。何よりもショックだったのは、自分がつまらなそうな顔をして歌っていたことだ。

 

もっと自分自身、いろんなものを体の中に取り入れることが大事だ。本物を見ることか大事だと思いました。

 

人間的にもっと深い人間にならなくては、いい歌は歌えないのかと思いました。いろんなことに多くに悩み、悲しみ、喜び、笑い、泣き、考えなければ奥深い歌は歌えなさそうだ。私は鳥の歌を歌えるほど“まだ”苦しんでいないのかもしれません。

 

自分のステージ、始めから終わりまで絶対、聞き手に退屈させない。それにすべてを賭ける。次回は絶対、退屈させない。

 

合宿のときのように、もっと感情を素直に出せたらもっとよくなると思う。緊張して、そういう感情がひっこんでしまうのを考慮じて、2倍も3倍も出すように毎日のトレーニングでがんぼる。

 

もっともっと天の声が聞きたい。自分の開放、そしてもっと高い場所へ昇って行きたい(意讖のレベルで)。もっと体が熟くなるほどに

 

 

 

 

出演者への感想

 

 

一つの世界をつくりあげるオーラのようなものを感じた。気がつくと引きこまれていた。

 

ステージらしいものをいつもみせてくれると思います。歌は参加者の中でいつも最も安心して聞ける。

 

その場をステージと思って立つ姿勢。あたりまえのことなのに、でもいつも一番、堂々としている。安心してみていようって気になる。

 

歌詞を忘れたらしく、突然、歌が止まってしまった。思わず彼女の顔を見続けてしまった。とてもつらそうで、私まで涙が出そうになった。そのまま「ゴメンナサイ」と言ってやめてしまうのか、自分ならどうするだろう。そんなことを思いながら見守った。彼女はやめなかった。小さくまとめたりもしなかった。たった一人で乗り越えた。身にしみた。 ’:

 

声は、聞いていて気持ちがいい。こちらの体にもスーッと風が通るような気分がする。フレーズの終わりのちょっとクセのある音の抜き方が、もう少しクセっぽくなくなれば、もっとずーっと聞いていたい気がする。

 

一所懸命歌う姿が歌詞とマッチしていてよかった。

 

課題曲のサビが力強くてよかった。

 

表情がいい。歌に流れがあって聞いていて心地よい。

 

独特な間のとり方、繊細な感じがよい意味で緊張感というか、胸に迫ってくるような説得力があるように感じた。,

 

曲。流れ、呼吸の流れ、流れすぎてもよくないが、このへんを考えてみてはどうでしょうか?今の緊張張感をキープしたまま、その流れが見えてくると、すごくよーいものが出てきそうに思います。

 

好き嫌いではなく、本物かどうか、すごいかどうかを見抜く目をもてと先生はおっしゃったが、確かに声は圧倒的に出てると思うのに、どうにも嫌悪感を感じてしょうがないことがある。単に好きじゃないということか、それとも他に何か本物でない部分があるのか、判断に困った。見てもわからなかった。

 

人のことは言えないのだが、気持ちを前に出そうとしすぎると流れがなくなってしまう。一歩引いて、流れの中に自分の感情をのせるイメージでやればもっとよくなるのでは。でも私もできてないけど。

 

歌うための場としては、すごくよい場所になったと思います。その場の雰囲気を生かすことができるようにガンバリたい。あの場で歌うのが楽しみになってきた。次回はもっとしっかり煮つめてこようと思います。いつか、あの場に天の声、宿るように。